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59話 スパイたち

last update publish date: 2026-08-01 11:02:40

「カード?」

私がそう聞くと九条征哉が頷く。

「あぁ、そうだ」

そう言いながら九条征哉は私の持っていたタブレットを操作し、私に見せる。

「これ……」

表示されていたのはお母様が残したIDカプセルの中にあったコードと同じような文字列。

KGBK V10 / 9110-X-GN00

九条征哉がその文字列を指しながら言う。

「このKGBKというのは九条グループの銀行を指している」

九条グループの銀行……KUJOH Group Bankの頭文字……。

「次の文字、V10はうちの銀行コードだが、少し特殊だ番号だ」

そう言われて九条征哉を見上げる。

「特殊な番号?」

そう聞くと九条征哉が言う。

「本来ならうちの銀行コードはV01、ここに書かれているのはV10」

九条征哉は私を見て微笑み言う。

「V10は特殊コードと言って、貸金庫コードになっている」

そう言われて私は呟く。

「貸金庫……」

九条征哉は次の文字列を指差す。

「9110は貸金庫の場所を指す……階層みたいなものだな」

私はお母様が残した番号を思い出す。

「お母様が残したのは0779よね」

そう言うと九条征哉が頷く。

「そうだ、9110は
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